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大リーグ鮫。

内田樹氏の寄稿。(5.24東京新聞)

あまりにも同意なので、転載。
東京新聞ならでは。


特定秘密保護法、安保法制、共謀罪を経由してやがて改憲に至る、
これは間違いなく立憲デモクラシー廃絶と一党独裁を目指す一本道。
なぜ、「国民主権を廃絶する」と明言している政党に
半分以上の有権者が賛成し続けているのか。
それは、戦後生まれの日本人は生まれてから
一度も「主権者」であったことがないからだ。
家庭でも、部活でも、就職先でも、社会改革を目指す組織においてさえ、
常に上意下達の非民主的組織の中にいたからだ。
上位者の指示に唯々諾々と従う者の前にしか、
キャリアパスが開けない世界だったからだ。
企業労働者たちは会社の経営方針の適否について発言する必要がないと
思い込むに至っている。
それは「上」が決めることだ。
それでも平気でいられるのは、経営者のさらに上には「マーケット」があり、
経営者の適否を過つことなく判断してくれると彼らが信じているからである。
「マーケットは間違えない」。
これはビジネスマンの信仰箇条である。
売る上げが減り株価が下がれば、どのような独裁的経営者もたちまちその座を追われる。

日本の統治者のさらに上には米国がいる。
米国の国益を損ない、不興を買った統治者はただちに「日本の支配者」の座を追われる。
これは72年前から一度も変わったことのない日本の常識である。
統治者の適否の判断において「米国は決して間違えない」という信ぴょうは
多くの日本人に深く身体化してる。
それがおのれの基本的人権の放棄に同意するひとたちが
最後にすがりついている「合理的」根拠なのである。


引用終わり。


そうなんだよな。結局日本人の思想の根幹はここなんだ。
「米国は決して間違えない」って思えるか思えないか。

とてもじゃないけど「思えない」俺なんかからすると、
日本の政治や市井の「民意」ってやつが不思議でならないんだよな。
その先にはどうやってもアメリカ先生にくっついてりゃ間違えないっていう思想が見える。


なんで、日本人の多くがあの国をそんなに信用出来るのか、僕は不思議でならない。
まあ、殆どは単なる思考停止なんだとは思うが。

by jimi-hei | 2017-05-24 00:16 | 「 その他 」