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COWBOY BEBOP

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原作: 矢立肇
監督: 渡辺信一郎
出演: 山寺宏一, 石塚運昇, 林原めぐみ
シリーズ構成: 信本敬子
キャラクターデザイン: 川元利浩
メカニックデザイン: 山根公利
音楽: 菅野よう子



いやいや、何年ぶりだよ。
いや十数年ぶりか。 えらい久々イに見直してみたら
当時とはちょいと違う感想が出て来たもんで書いときましょう。


そうな、この作品最初に見たの俺っちまだ20代だったかもしれんね。
若かったねえ。

巷で、というより俺の周りで評判だったんですよ、ビバップ。
なんだか、クールでイカすアニメがあるぞって。
俺はそんなにアニオタではないので、監督が誰だとか、声優が誰だとか、そんなん知らないんだけど
「なんとなくルパンっぽい」って聞いて、俄然興味が出たわけで。

とは言え、当時は今みたいにネットとかで簡単に見れない時代だったから、
テレビでやってくれないと見れないわけですよ。
まだ、レンタルにも出てなかったような…。

最初に見れたのが、なんだけっかなぁ、年末の夜中とかに一気に流してたんだっけかなぁ。
誰かにビデオを借りたんだっけかなぁ。もう思い出せませんが、
確かに、コレは随分と凝ったアニメだなって思ったわけです。
音楽もストーリーも演出も、オトナ向けで、これまでのアニメとは一線を画した作品に思えた。
おいおい、これ売れるのか?って若いなりに大きなお世話をやいたりしたもんです。


そして、ビバップ観てるのがちょいと「クール」な感じがして
大して知らねえのに、辺り構わず分かったような顔してオススメしてましたね。

うん、懐かしい限りです。



そして月日は流れ、あれからウン十年。
時代は変わりまして、まさかネット配信で再び観る機会が出来ようとはねえ。
携帯電話に薄型テレビ、インターネット。
子供の時に思い描いた、憧れの科学がほぼ現実になったわけで。
つくづく人間ってのは…。

まあいい。

で感想なんだすが、正直俺自身が驚きました。



「アレ、こんなにつまらなかったっけ」って…。



率直に言うと、この年齢になって観たら、とても気恥ずかしい感じがしましたね。
当時はクールで大人なストーリー、演出に思えてた部分が、
全部、嘘くさいと言うか、洒落臭いというか…。


結局、製作側も当時は若かったわけで、
「ハードボイルドってのは」「大人ってのは」「クールってのは」というのを、
情報集めてイメージして造ってんだろうな。
全てどこかで見た感じ、聞いた感じ。
だで、なんつーか、人物の台詞とか行動とかにリアリティーが感じられないんだな。
どこか薄っぺらいんだよな。

別に製作サイドが実際に「大人な感じ」を経験しなくても「大人な感じ」っぽい作品は造れると思うが、
そこは味付けであって、メインのお話の善し悪しとは別。

この作品に関して言えば、全体のテーマとして、その「大人感」を売りにしていて、
それが最大の魅力であったんだが、そこに共感出来ないと、
ストーリー自体の中身の無さだけがびっくりするほど浮き彫りになっちまった。


本当、冷静に観るとストーリーはクソつまらんよ。


要はさ、通常の作品なら、その原作者、監督、作者、制作者の
思いや、感情や、一見変質的に思えるほどのこだわりとかさ、
そんな作者の臭いが、少々空回りしようが、勘違いしようがぶち込められるじゃない。
誰々っぽいってやつ。


この作品、この監督には多分ソレが無いんだな。
無かったんだな。


そこが個人的に驚いた。 うん。



ただ、菅野よう子の音楽だけは全く色あせないんだな。
今聞いても、素敵ですよ。
by jimi-hei | 2016-12-24 23:18 | 「 俺 アニメ 」